ご自身はもちろんの事、お子様のお稽古ごとの人気ランキング上位に入る書道(習字)教室。
- 何歳から習わせた方が良いの?
- 習うことで得られる事って何?
書道教室講師歴25年の今までの経験をお伝えします。
みなさま、こんにちは。
書道歴40年以上、教え続けて25年以上
なんとう先生です。
お子様のおけいこランキングでも上位にある書道(習字)教室
私は習字という表現が言われる事も言うことも個人的に苦手なので、書道という言葉で表現させていただきます。
この記事は40年間の経験を元に今まで見てきた、教えてきた生徒さんの情報に基づいてタイトルにあります2つのことをお伝えできればと思います。
1つめ
何歳から始めたらいいの?
結論を申しますと
何歳からでも大丈夫です!
はい、終了。
いえいえ、もう少し語らせてください💦
今までの経験上、極端ですが、下は5歳、上は89歳からのスタートの生徒さんを教えた事があります。
子どもの時に習う生徒さんの成長と
大人になってから習う生徒さんの成長と当然違います。
子どもの頃は、筆の持ち方、力の入れ方、筆に墨汁を含ませる感覚、それは大人とは全く違います。
なので、大人になってから、
『もう少し若かったらやりたかったわ』
という考えは持たなくて大丈夫です。
お子様に習わせたいなと思われる保護者の立場で考えるならば、
早ければ早いほど良い。ということでもありません。
例えばバレエやピアノなど、早くから習った方が良いという考えとは異なります。
私は、入会する前に、必ず体験レッスンをお子様にしていただきます。
その際は、保護者様が見ている状態での体験レッスンです。
生徒さんも保護者様も
・ちゃんと綺麗に書けるかな
・先生に注意されないかな
・筆はちゃんと持っているかな
・書き順とかテストされているよう
など、いったい何を見ているんだろうと。
答えは単純で
体験レッスン中に座っていられるかどうか
それだけしか見ていません。
習ってもいないのに上手に書けるんだったら、習う必要はありません。下手で当然です。
筆の持ち方、書くための方法は習い始めてから覚えればいいことなのです。
子どもが正座して、30分もじっと座って字を書く。
これって結構大変なことです。
この体験レッスンで唯一、ご辞退した方が過去に一人だけいました。
当時、小2の男の子でしたが、文鎮(ぶんちん)を握ってお母さまの目の前でグルグルと振り回したんです。
文鎮(ぶんちん)はとても重く危ないものという認識がなく、座っていられず はしゃいでしまい、お母さまのいる前での出来事でしたので、
正直に
もう少し落ち着きましたら、再度いらしてください。
とお断りしました。
翌年、3年生になったその男の子は習っているお姉さんの憧れもあったようで、1年後に無事習い始めました。
お子さんを習わせる目安としては小学校で書道が始まる3年生で入会される事が多いです。
でも
習うのに年齢は関係ないお稽古。それが書道です。
そして一番大事なのは
一番大事なことは、継続する気持ちです
継続は力なりとは本当にその通りで
自分の話になりますが、
10歳の時に、自分の意志とは関係なく、近所のお友達が書道を習っていたのを見た母が勝手に申し込みをして、
「アンタ、今日から●●ちゃんと一緒にお習字行ってきなさい」
はい????どういうこと???わかった。(何もわかってない)
そんなきっかけで習い始めました。
別に興味もないし、●●ちゃんと一緒に遊びに行く感覚でしかなかったのがきっかけでしたが、そのうち友達の方が辞めてしまったのに、
自分だけはなぜか続けていました。
そして月日は流れに流れて
今や25年も先生という立場で生徒さんが途切れることなく、続いてしまいました。
正直、いまだになんで私が書道の先生になっているのか、意味わかりません。(すみません)
今や好きとか嫌いとかいう感情はなく、ここまで継続しているから続けている(日本語として ん?ですが)空気みたいな存在になりました。
今まで通ってくださった生徒さんの継続年数は5年以上がほとんどで3年以内に退会する生徒さんはほとんどいません。
書道を通して得たものは・・
2つめの
タイトルのもう一つの答え
それは、
字が上手になったこと?
そういうことではありません。
書道を長年続けて得たものは、
「集中力」
これがすべてです。
自覚ももちろんありますが、
生徒さんを長年いろいろ見続けていて感じる共通部分はこの集中力です。
同じお手本を渡していても、
そっくりに書く子もいれば、お手本完全無視の個性を出す子、
要領を得やすい子もいれば、不器用でなかなか習得し得ない子もいて、
真面目にやったら、上手になる
お稽古を長くやったら、良くなった
そういうことは無いんですよね。
要領の良い子はちょっと書くだけで終わってしまいますし、
添削しても言われたとおりになかなか出来ない子もいます。
そんな中でも皆さん共通していつの間にか集中力の訓練は
確実に成長しているのを実感します。
不思議と?書道と文武両道なのか、
スポーツが得意な生徒さんが非常に多く、
部長やクラブ長になったり、生徒会やクラスの代表になる子も多いです。
(あ、私はスポーツは全くできません💦)
中学にあがると、9割以上がスポーツ系の部活動に入ります。
学生時代が終わると、職業としては、
植木職人、美容師、教員、海外留学を経て外資系の会社勤務、直近だとお医者さんになった生徒さんもいました。
勉強もできる優秀な生徒さんが多いなぁという印象です。
(あ、私は全く勉強はできません)
正直、自分は勉強ができない学歴コンプレックスもありますし、
なんで自分がこの立場にいられるのかが不思議で、特別何かを持っているという自覚は全くなく、
優秀な生徒さんが多いということだけが、誇りというか自慢できる部分ではあります。
書道をしていたから、その職業に就いたということではありませんが、
集中力の訓練がその方にとって少なからず性格や成長の一つの影響にあったことと思います。
書道って、昨日今日で成長が見えるお稽古事ではないので、
長いスパンで見て、昨年の自分と比べた時に、
あれ??上手になってる??
と感じるお稽古です。
ピアノやバレエのように、曲が弾けるようになる、振りを覚えて踊れるようになる、という完成が実感できる事と違い、
これで本当に良いのかな?
という自分との闘い?のような感覚ですね。
それこそ、私はこの立場にいながらにして、
あれ?上手になった?と自覚したのは、昨年です。
自分が上手になったと思えることと、上手な字を書けるは別問題で、
いつでもこれでいいのかな?との闘いで、
一生かけても自分が「上手に書けるようになった」ということは
あまり自覚しないんだろうなぁと思います。
むしろこれで良いんだと思ってしまった時点で
自分の成長は終わったと思ってしまうので、ずっと闘い続ける道なんだろうなと。
習字が苦手な言葉と冒頭に行ったのは、
字を習う(習字)
ではなく、
書の道=書道を歩み続けたいという憧れにも似た道なき道をこれから先も模索し続ける事となりそうです。
最後に…
いかがでしたでしょうか?
お子様に書道を習わせたいと思われる方、ご自身が興味を持って書道を習いたいと思われる方、
集中力の訓練
になりますので、ぜひ心の豊かさの人生の経験の一つとして、習うきっかけの背中の一押しになればとお伝えしたいです。
長文になりましたが、つたない文面ながら想いを記事にしました。
最後までご覧いただきありがとうございました😊
なんとう